コラム

事業再構築補助金のキーパーソン!認定支援機関について解説!

事業再構築補助金の申請には、認定支援機関の協力が必須となります。
この記事では、認定支援機関についてポイント別に解説していきます。

※事業再構築補助金全体の概要説明についてはこちらの記事で詳しく説明しています。

それぞれの認定支援機関の特徴

認定支援機関は、中小企業の経営に関する相談などの支援事業を行う、国の認めた指定機関を指します。
正式名称は「認定経営革新等支援機関」です。

地域の商工会、商工会議所の経営指導員、地方銀行や信用金庫の税理士、行政書士、などが認定支援機関として認められています。
ざっくりとですが、主な認定支援機関を特徴別に図にまとめてみました。

金融機関

地方銀行や信用金庫をはじめとした金融機関は、その多くが認定支援機関として登録されています。

事業再構築補助金は、補助金額3,000万円以上で申請を出す場合は金融機関との事業計画書の共同策定が必須となっています。
3,000万円以上の補助金申請を出す方は、金融機関の認定支援機関を選ぶのが手続きの手間が省けそうです。

他にも普段から事業で利用している地銀などの場合、財務データなどを把握してくれている場合が多いので、事業計画の相談などがスムーズに進みやすいのもメリットと言えるでしょう。

商工会議所・商工会

地域に1つはある商工会議所・商工会は必ず認定支援機関として登録されています。
経営に関することから補助金申請まで、あらゆる中小企業の相談に乗ってくれる機関です。

会費を払っていれば、基本的に無料で利用できるのも大きなポイント。
市に一つは必ずあるので相談しやすい、料金が安いというのが商工会議所・商工会の特徴です。

士業・コンサルタント会社

税理士や弁護士、中小企業診断士などの士業、経営支援などを行うコンサルタント会社なども認定支援機関として登録をしていることが多いです。

中小企業のサポート自体が仕事である中小企業診断士やコンサルタント会社は、補助金申請支援などの経験も豊富なのが特徴。
採択されやすい事業計画書の書き方指導など、ノウハウを活かしたより具体的なサポートをしてくれる傾向にあります。

事業計画書の作成などにしっかり関わってくれる分、報酬は金融機関、商工会議所・商工会よりも高くなる場合が多いです。
普段確定申告などでお世話になっている税理士などがいる場合は、まずは担当税理士さんに相談してみるのもいいでしょう。

こんな認定支援機関には要注意!

事業再構築補助金獲得のため、パートナーとして協力してくれる認定支援機関ですが、中には高額な報酬を要求してくる悪質な業者もいるので注意が必要です。

具体的には成功報酬20%、のような値段設定をしているコンサルタント業者などは要注意です。
このような業者に依頼した場合、例えば3,000万円の補助金獲得に成功した際に成功報酬20%の600万円を支払わなければなりません。
いくら事業計画書などのサポートが手厚いとはいえ、報酬価格としては高すぎます。

補助金受給はあくまで事業計画のスタートであり、ゴールではありません。
せっかく3,000万円の補助金を活用する事業計画をたてても、認定支援機関に600万円も支払って2,400万円からスタート、ではもったいないですよね。

事業再構築補助金の公募要領にも、高額過ぎる成功報酬を要求する認定支援機関との契約はしないように、と明記されています。
事業計画書内には「事業計画書作成支援者名」「作成支援報酬額」の入力項目があり、悪質な業者と契約をしていないかを審査においてもチェックされます。

コンサルタント業者などに依頼する場合は、契約前に成功報酬の割合を忘れずにチェックしておきましょう。

認定支援機関 、実際にはみんなどこに頼んでる?事業再構築補助金第1回公募の内訳

2021年6月に、事業再構築補助金の第1回公募の採択結果が発表されました。

申請に協力した認定支援機関の内訳を見ていくと、 金融機関が最も多く約8,100社、続いて税理士関係が約5,600社、商工会・商工会議所が約3,500社程度という結果となりました。
また、中小企業診断士、民間コンサルタント、地銀などの金融機関の認定支援機関と策定した申請の採択率が高い傾向にありました。

事業再構築補助金事務局が第1回公募の採択結果の概要データを公開してくれているので、参考にしてみてください。
第1回公募結果の概要→https://jigyou-saikouchiku.go.jp/pdf/result/koubo_kekka_gaiyou01.pdf

まとめ

  • 費用を安く済ませたいなら金融機関、商工会議所・商工会
  • 事業計画書の書き方指導など手厚いサポートを受けたいなら士業・コンサルタント業者
  • 成功報酬20%などの、高額な報酬を要求してくる認定支援機関は選ばない

今回は認定支援機関について解説しました。
認定支援機関は、事業計画書の策定を含めた幅広い経営サポートをしてくれる頼れるパートナーです。
事業再構築補助金に申請する場合は、まずはパートナーとなる認定支援機関探しからはじめてみましょう。